チェコから天使の歌声が来日 少年合唱団「ボニ・プエリ」
クリスマス・コンサートに感動の拍手!
冬らしくなり始めた12月8日、東京・飯田橋の「トッパン・ホール」で、チェコから来日した“少年合唱団ボニ・プエリ”の「クリスマス・コンサートが開かれました。
団員は、まだあどけない笑顔の少年から、しっかりと大人の風格の青年まで、男性の成長過程を順に見ていけそうな、背丈もさまざまな少年?たち。
練習の風景が垣間見えそうな日本語での挨拶に、観客からは大きな拍手がわき、会場は、すぐに暖かく和やかな雰囲気に包まれたのでした。
第一部が、 チェコを始めヨーロッパのクラシック音楽。スメタナの「モルダウ」を日本語で歌ってくれました。その他ドヴォジャーク、ヘンデルなど、美しいクラシック音楽のハーモニーが、会場いっぱいに広が りました。
第二部は、日本語で「となりのトトロ」など、ジブリの楽しい曲から始まりました。次いで第二次世界大戦時にチェコのテレジンユダヤ人強制収容所内で子どもたちが上演した子どものオペラ「ブルンジバール」の中から「母さんの子守歌」「勝利の歌」などの合唱。その時歌った子どもたちは、ほとんどがアウシュヴィッツ絶滅収容所に送られて殺された、という悲しい歴史を思い、思わず涙する人もいました。この時の公演が機縁となり、日本語で日本の子どもたちによって「ブルンジバール」が上演されたのも、思いだしました。意味深く、感動的な優しい歌でした。
ガラッと雰囲気が変わって、次はチェコの民謡。「ビア樽ポルカ」では、可愛い愉快な踊りが舞台いっぱいにくり広げられ、思わず笑いと拍手!
いよいよ第三部は、世界のクリスマス・ソング。
キャンドルを片手に少年たちが舞台に登場すれば、すでにクリスマスの雰囲気は最高潮。
「ホワイトクリスマス」、日本の「ビリーブ」など、ボーイソプラノの美しさが感動をよんで、拍手がなかなかやみませんでした。
コンサート会場には、クルチャル・チェコ大使ご夫妻もいらしており、少年たちの澄んだ歌声を楽しんでいらっしゃいました。
聴衆は、少年たちの清らかな歌声の余韻を胸に、帰路につきました。